40代、家族を頼れない人はどこに住み続ける?――家賃・通院・車・福祉をまとめて考える「老後まで住める家」

40代になると、住まいについて少しずつ気になることが増えてきます。

今の家賃は、この先も払えるだろうか。

もし仕事を減らしたら。

病気で働けなくなったら。

車を運転できなくなったら。

通院はどうする。

買い物は。

高齢になって一人暮らしになったら。

そして、家族を頼れない人にとっては、もう一つ大きな問題があります。

「困ったら実家に戻る」という選択肢がない。

だからこそ、40代からの住まいは、

「今住める家」ではなく「この先も暮らしを続けられる家」

として考える必要があります。

今回は、家賃だけでなく、

家賃。

通院。

車。

買い物。

福祉。

老後。

この全部を一緒に考えてみます。

「家賃が安い家」が、老後まで住める家とは限らない

住まいを考えるとき、最初に見るのは家賃だと思います。

もちろん大切です。

月7万円より5万円。

5万円より4万円。

家賃が下がれば毎月の生活は楽になります。

でも、家賃だけで決めると、あとで別の負担が増えることがあります。

たとえば、

家賃3万円。

でもスーパーまで車で30分。

病院も遠い。

バスは1日数本。

福祉サービスの事業所も少ない。

となったらどうでしょう。

元気で運転できる間はいいかもしれません。

でも、

視力が落ちた。

体調が悪くなった。

薬の影響で運転できない。

高齢になった。

そうなった瞬間、

安かった家が「暮らせない家」に変わる

可能性があります。

だから40代からは、

家賃だけではなく、

「車がなくても生活できる?」

まで考えます。

「車が必要な地域」は、車代も家賃の一部として考える

地方では、

車=ぜいたく品

ではありません。

通勤。

病院。

スーパー。

行政。

全部に必要なことがあります。

だから、住居費を考えるときは、

家賃4万円。

だけではなく、

ガソリン。

自動車保険。

車検。

税金。

修理。

買い替え。

まで含めます。

仮に、

家賃4万円+車関連月3万円相当。

なら、

実質的な「暮らす場所のコスト」は7万円です。

一方、

家賃6万円。

でも徒歩圏にスーパーと病院があり、車を持たなくても生活できる。

なら、

こちらのほうが老後は楽になるかもしれません。

「家賃が安い=生活費が安い」とは限らない。

これは、40代からの住まい選びでかなり大切です。

通院できるかは、老後の住まいでとても重要

40代になると、通院する人も増えてきます。

そして年齢が上がれば、

内科。

整形外科。

眼科。

歯科。

心療内科。

など、複数の医療機関へ通う可能性もあります。

だから住まいを見るときには、

病院までどう行く?

を考えます。

徒歩。

バス。

電車。

タクシー。

家族の送迎。

このうち、

家族の送迎を前提にしない。

これが家族を頼れない人には重要です。

今は運転できても、

「70歳でも同じように車を使える?」

と考える。

答えが不安なら、

病院や交通へのアクセスがいい場所は、家賃以上の価値があります。

福祉サービスは「どこに住んでも同じ」ではない

ここも意外と見落としやすいところです。

福祉制度そのものは国の制度でも、

実際のサービスは地域によって違います。

厚生労働省の地域生活支援事業も、市町村などが地域の特性や利用者の状況に応じて実施する仕組みです。相談支援、移動支援、地域活動支援センターなど、地域生活を支えるさまざまな事業があります。

つまり、

制度名は同じでも、

事業所が近いか。

利用しやすいか。

送迎があるか。

人手があるか。

で生活のしやすさは変わります。

だから、

「実家へ戻れば家賃が安い」

としても、

必要な医療や福祉が使いにくくなるなら、

それが本当に暮らしやすい選択とは限りません。

住まいは、家そのものだけでなく、周囲の支援環境まで含めて選ぶ。

この視点が必要です。

障害や病気がある人は「相談先が近い」も住まいの条件になる

障害のある人には、

市町村の相談支援。

基幹相談支援センター。

地域生活支援。

などがあります。

厚生労働省によると、基幹相談支援センターは、地域の障害者相談支援の中核として、相談や関係機関との連携などを担う施設です。

つまり、

住む場所によっては、

相談先が徒歩圏。

公共交通で行ける。

逆に、

車で1時間。

ということもあります。

家族を頼れない人ほど、

「困ったときに自分一人でもアクセスできる場所」

を近くに持つことが重要です。

高齢になったら「地域包括支援センター」が生活の入口になる

65歳以降になると、介護や高齢者福祉の相談先として地域包括支援センターがあります。

厚生労働省によると、地域包括支援センターは、高齢者の総合相談、権利擁護、介護予防、地域の支援体制づくりなどを行う、市町村の中核的な機関です。全国に設置されています。

40代の今すぐ利用する場所ではないかもしれません。

でも、

「この地域なら高齢になったとき、どこに相談できる?」

と今から知っておく意味があります。

老後の住まいは、

部屋の間取りだけでなく、

支援者につながりやすい地域か

も大切です。

民間賃貸は「高齢になったら借りづらくなる?」という不安

家族を頼れない人が賃貸で暮らしていると、

「高齢になったら部屋を借りられなくなるのでは」

という心配もあります。

実際、国土交通省と厚生労働省は、高齢者、低額所得者、障害者などの「住宅確保要配慮者」について、民間賃貸への入居支援を進めています。

住宅セーフティネット制度では、こうした人の入居を受け入れる住宅や、居住支援の仕組みがあります。

また、都道府県から指定された居住支援法人は、住宅情報の提供や相談、見守りなどの生活支援を行います。

つまり、

「家族が保証人になれない=住む場所がなくなる」

と決まっているわけではありません。

ただし、地域によって選択肢は異なるので、早めに情報を持っておくことが大切です。

「居住支援法人」という言葉は覚えておいて損がない

40代の今は、

「そんな制度、まだ必要ない」

と思うかもしれません。

でも、家族を頼れない人には、

居住支援法人

という言葉だけでも覚えておいてほしいと思います。

国土交通省によると、居住支援法人は、住宅確保要配慮者に対して住まいの情報提供・相談や見守りなどを行う法人として、都道府県が指定する仕組みです。

年齢を重ねて、

保証人がいない。

一人暮らし。

障害がある。

収入が少ない。

という条件が重なったとき、

住まい探しを一人だけで抱えなくて済む可能性があります。

「今の家に一生住む」前提にしなくてもいい

住まいを考えると、

今すぐ「終の棲家」を決めなければいけないような気持ちになります。

でも、40代です。

まだ20年、30年あります。

だから、

今の家→50代の家→老後の家

と変わってもいい。

たとえば、

40代
仕事優先。車が必要。

50代
通院が増える。交通アクセス重視。

60代
仕事を減らす。家賃を下げる。

70代
徒歩圏・医療・福祉を最優先。

というように、住まいも人生に合わせて変えます。

「一度決めた家に一生住まなければ」

ではなく、

その時代の自分に合う住まいへ移る

という考え方です。

家を買えば安心? 賃貸なら不安?

これも一概には言えません。

持ち家なら、

老後に家賃がない安心があります。

一方で、

固定資産税。

修繕費。

屋根。

外壁。

設備。

バリアフリー。

などのお金が必要です。

賃貸なら、

修繕責任の多くは貸主側ですが、

家賃は続きます。

高齢になったときの入居審査も気になります。

だから、

持ち家=正解、賃貸=失敗

ではありません。

大切なのは、

自分の収入。

現金。

年金。

健康。

地域。

を合わせて考えることです。

「老後まで住める家」を5つの条件で考える

では、何を見ればいいのでしょう。

私は次の5つで考えると分かりやすいと思います。

1.家賃を年金でも払えそうか

現役時代の給与ではなく、

老後の収入でも維持できそうかを見る。

2.車なしでも生活できるか

スーパー、病院、行政、駅・バス。

3.通院しやすいか

高齢になった自分が一人でも行けるか。

4.福祉・介護の相談先があるか

障害福祉、地域包括支援センター、医療など。

5.一人暮らしでも入居・生活を支える仕組みがあるか

居住支援法人なども含めて確認する。

この5つです。

「住みたい場所」と「住み続けられる場所」は違う

海が近い。

自然が多い。

静か。

家賃が安い。

それも大切です。

でも、

老後まで住むなら、

病院。

スーパー。

交通。

福祉。

家賃。

も必要です。

だから、

理想の家と、生活を守る家を両方見る。

たとえば、

「駅徒歩10分」

より、

「スーパー徒歩10分」

のほうが自分には重要かもしれない。

「広い2LDK」

より、

「エレベーター付き1LDK」

のほうが70代では暮らしやすいかもしれません。

年齢によって、家の価値は変わります。

ペットと暮らす人は、さらに早めに考える

犬や猫と暮らしている場合、

住まい探しの条件はさらに増えます。

ペット可。

動物病院。

散歩環境。

災害時。

自分が入院したときに誰が世話をするか。

高齢になったときに自分が飼い続けられるか。

ここまで考える必要があります。

家族を頼れないなら、

ペットホテル。

動物病院。

ペットシッター。

預かり先。

などを、住まいと一緒に考えておく。

これも生活設計の一部です。

老後の住まいは「孤立しない場所」も大切

家賃が安い。

病院も近い。

でも誰とも話さない。

そんな状態もあります。

高齢者の孤立は、生活上の大きな問題になります。

だから、

地域包括支援センター。

地域活動。

障害福祉サービス。

デイサービス。

相談支援。

近所の店。

など、

人とつながる入口がある地域

というのも住まいの条件になります。

誰かと毎日交流しなければいけないわけではありません。

でも、

「何かあったとき誰にも気づかれない」

状態を避ける仕組みはあったほうが安心です。

40代の今、引っ越す必要はない

ここまで読むと、

「今すぐ引っ越したほうがいい?」

と思うかもしれません。

そうではありません。

まず、

今の家を採点してみる。

それだけでいい。

家賃 ○

通院 △

車なし生活 ×

福祉 ○

買い物 △

高齢になったとき ?

こんな感じです。

×が多ければ、

「次に引っ越すときは、ここを重視しよう」

と分かります。

今すぐ動く必要はありません。

今日できる「老後まで住める家チェック」

スマートフォンに、これだけ書いてみてください。【老後まで住める家チェック】 今の家賃:     円 この家賃を年金でも払えそう: はい・いいえ・分からない スーパーまで: 徒歩  分/車  分 病院まで: 徒歩  分/車  分/公共交通あり・なし 車がなくても生活できる: はい・いいえ・分からない 障害福祉の相談先: ある・ない・分からない 65歳以降の地域包括支援センター: ある・ない・まだ調べていない 一人暮らしでも住み続けられそう: はい・不安・分からない ペットと暮らし続けられそう: はい・不安・該当なし この家の一番いいところ: この家で将来一番心配なところ:

全部調べなくても構いません。

「分からない」

が見つかっただけでも前進です。

まとめ|老後まで住める家は「安い家」ではなく「暮らしが続く家」

家族を頼れない人にとって、

住まいは特に重要です。

だから、

家賃だけで決めない。

今の仕事だけで決めない。

今運転できることだけを前提にしない。

40代から先、

50代。

60代。

70代。

まで少し想像します。

家賃を払えるか。

車なしで動けるか。

病院へ行けるか。

福祉につながれるか。

高齢になったとき相談できるか。

そして、

一人でも暮らしを続けられるか。

国も、高齢者・低額所得者・障害者など、住まいを確保しにくい人への住宅セーフティネット制度や居住支援を進めています。

だから、

家族を頼れないことを、

「全部一人で準備しなければならない」

にしなくていい。

住宅。

医療。

福祉。

行政。

居住支援。

地域。

いくつもの小さな安全網を組み合わせます。

そして住まいも、

一度決めたら人生最後まで変えられないものではありません。

今は今の家。

50代になったら、もう少し通院しやすい場所。

老後には、車がなくても暮らせる場所。

そんなふうに、

人生に合わせて住まいを組み直してもいい。

40代の今することは、

終の棲家を決めることではありません。

まず、

「今の家は、これからの私にも住みやすい?」

と考えてみること。

住まいも、仕事も、お金も、福祉も。

ばらばらに考えない。

全部、自分の暮らしの中でつなげていく。

それが、

家族を頼れない人が40代から作る、

自分だけの生活の土台

なのだと思います。

これからを、わたしから。