「今日も一日、がんばりすぎて、頭の中がパンパンになっていませんか?」
仕事に、家事に、人間関係。毎日やることが山積みで、どれだけ一生懸命走っても「まだ足りない」「どうして自分はみんなと同じようにできないんだろう」と、自分を責めてしまう夜もありますよね。
特に、「もしかして自分はADHD(注意欠如・多動症)傾向があるのかな…」「仕事の段取りがうまく組めなくて、いつもギリギリになってしまう」と悩んでいる方は、人の何倍も、何十倍も脳と心をフル回転させて生きています。
周りの人は涼しい顔をして仕事をこなしているように見えるかもしれません。「もっと計画的にやりなさい」「メモを取りなさい」という世間の『正論』が、心に深く突き刺さることもあるでしょう。
でも、声を大にしてお伝えしたいのです。あなたは決して、怠けているわけでも、努力が足りないわけでもありません。ただ、あなたの優しくて豊かな感性と、現在の社会や仕事のシステムが、少しだけ「噛み合っていない」だけなのです。
私も日々、少しずつのズレと向き合い、一緒に働くみなさんに協力を仰ぎながら、何とか働いています。
がんばり屋さんの心が、ふっと軽くなる場所
「仕事がうまくいかないな」「またやらかしちゃったな」と落ち込んで帰宅したとき。
玄関を開けると、しっぽをちぎれんばかりに振って迎えてくれる愛犬や、トコトコと近寄ってきて「ニャー」と喉を鳴らしてくれる愛猫がそこにいませんか?
彼らは、あなたが仕事でどんなミスをしたか、段取りがどれだけ苦手かなんて、これっぽっちも気にしていません。
ただ「大好きなあなたが帰ってきたこと」、それだけで100点満点、いえ、無限大の愛情を注いでくれます。
本当にこの瞬間は何事にも代えられない瞬間です。
ストーブの前で丸くなる猫の柔らかい体温を感じたり、犬のきらきらした瞳を見つめたりしていると、「ああ、私はこのままでいいんだな」と、ほどけていくような安心感に包まれますよね。
自然界の動物たちと同じように、人間にもそれぞれの「個性のカタチ」があります。
四角い穴に、丸いネジを無理やりねじ込もうとすれば、ネジも穴も傷ついてしまいます。あなたの「丸い心」を、無理に「四角い社会の枠」に合わせようとしなくて大丈夫ですよ。
責めるのをやめて、少しだけ「暮らしと仕事」を緩めてみる
「ADHDの仕事の工夫」と調べると、世の中にはたくさんのライフハックがあふれています。
「手帳を使いこなす」「タスクを細分化する」「スケジュールを徹底管理する」……。
でも、その工夫を実行すること自体が、すでにハードルが高くて疲れてしまうこともありますよね。
大切なのは、「完璧にこなすこと」ではなく、「自分が少しでもラクに息を吸えるようにすること」です。
ここでは、がんばり屋さんのあなたの心が少しでもホッとするような、そして明日からの毎日がほんのり生きやすくなる「生活とお仕事のプチ情報」をいくつかご紹介します。どれか一つでも、「これならできそうかな」と思うものがあれば、ゆるりと試してみてくださいね。
1. 「覚えること」はすべて、相棒(スマホ・紙)に投げ出す
ADHD傾向がある方は、ワーキングメモリ(脳の一時的なキープスペース)がすぐにいっぱいになりやすいと言われています。
「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と考えているうちに、頭の中が満員電車のようにぎゅうぎゅうになってしまうのです。
そんなときは、自分の脳を信じるのをすっぱり諦めてみましょう(良い意味で、です!)。
- 「思いついた瞬間にメモする」場所を1つに決める
あちこちにメモを書くと失くしてしまうので、「このノートだけ」「スマホのこのアプリだけ」と決めます。 - アラームを「これでもか」というくらいセットする
「〇時に会議」「〇時に薬を飲む」「〇時に出発」など、やるべき時間の5分前にスマホのアラームを設定します。自分の頭で時間を気にしなくてよくなるだけで、脳の疲労度は劇的に減ります。
2. 「15分だけ」の砂時計やタイマーを使う
仕事に取りかかるまで、ものすごくエネルギーが必要だったり、逆に一度集中すると寝食を忘れて没頭してしまい、後からドッと疲れが出たりすることはありませんか?
そこでおすすめなのが、「時間を視覚的に見える化する」ことです。
- 10分や15分の「砂時計」をデスクに置いておく。
- または、時間が減っていくのが一目でわかる「ビジュアルタイマー」を使ってみる。
「15分だけ、この書類をやろう。砂が落ちたら、何が何でも休憩!」と決めることで、始めるハードルが下がり、過集中による疲労も防ぐことができます。
3. デスクや部屋の「視界」を優しく整える
脳に入ってくる情報量が多いため、視界に入るものが多すぎると、それだけでエネルギーを消費してしまいます。
- デスクの上には「今使うもの」だけを置く(使わないものは引き出しや箱へ)。
- パソコンのデスクトップのアイコンは、極力見えないようにフォルダにまとめる。
そして、そのすっきりしたデスクの片隅に、大好きな犬や猫の小さなお気に入りの写真や、小さなお気に入りの観葉植物を一つだけ置いてみてください。ふと視線を落としたときに「ふふっ」と心が緩む、あなただけの安全地帯を作ってあげるのです。
あなたは、そのままで愛される存在です
「普通」という言葉に、自分をあてはめようとする必要はありません。
忘れ物が多くても、お片付けが苦手でも、段取りがゆっくりでも、あなたの優しさや、豊かな創造性、誰かを思いやる温かい心は、何一つ損なわれません。
今日、失敗して落ち込んでしまったとしても、それはあなたの価値とは何の関係もありません。
お家に帰ったら、愛しいペットをなでたり、温かいハーブティーを飲んだりして、がんばった自分を「よしよし」とハグしてあげてくださいね。
今日も、生きているだけで、あなたは本当によくがんばりました。
明日は今日よりも少しだけ、あなたにとって優しい一日になりますように。